2012年9月29日(土)

高岡 健講演会

講演題目:「若者はなぜひきこもるのか?」

 現在ひきこもりをしている人の数は100万人に達するといわれています。その数の多さ・期間の長さは何を表しているのでしょうか?すでに家庭の限界を超えた、社会の病理と言えるのではないでしょうか?
 厚生労働省が「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」により、支援しようとしていますが、ひきこもる若者たちに社会参加できる日がやってくるのか?と保護者・ご家族の方々は心配がたえないことと思います。
 ひきこもっている方々や、日々彼らと接し、理解しようとしている保護者の方々とともに、高岡准教授の講演を参考に、理解を深め、よりよい方向性を考えていきたいと思います。



日 時:2012年9月29日(土)13:30〜15:30
開 場:13:15
会 場:岡谷市総合福祉センター(諏訪湖ハイツ)コンベンションホール
参加費:一般の方300円/賛助会員150円/正会員無料
主 催:NPO法人子どもサポートチームすわ
後 援:
岡谷市教育委員会・諏訪市教育委員会・茅野市教育委員会・下諏訪町教育委員会・富士見町教育委員会・原村教育委員会・長野日報社


高岡先生の講演を聴いて(水上さん)
高岡さんの講演で琴線に触れた事をあげてみます。
1.ひきこもりは「自分との対話」の為、周りが責めたり自分を責めたりしていると、十分に対話ができず、卒業できない。最低7年はかかる。大人になってからの大きなひきこもりは、社会復帰が難しいが、高岡さんは大きなひきこもりを否定せず、経済的な問題は積極的な公的制度の利用を勧める。つまり、病名をつけ手当をもらう事は悪ではない。

2.元長野県知事田中さん、現大阪市長橋下さんはひきこもりやニートに対して「戦場へ送る」「拘留の上労役を科す」等と発言している。そんな世の中にならぬよう政治家の発言には要注意。

3.悩んでいる親達への言葉=「何かすべき時が来れば自ら動き出す」「止まっている石もエネルギーがないわけではない」

懇談会の出席者のお話から、私の状況はそんなに深刻な段階ではないのだと感じ少しらくになりました。
高岡 健氏

たかおか けん 1953年〜
日本の医学者、精神科医、岐阜大学准教授。専門は児童青年精神医学、精神病理学

略歴

1953年、徳島県生まれ。
979年岐阜大学医学部卒業、岐阜赤十字病院精神科部長などを経て、岐阜大学医学部准教授。95年岐阜大医学博士。日本児童青年精神医学会評議員。少年事件の精神鑑定も数多くてがける。雑誌『精神医療』(批評社)の編集委員をつとめる。不登校や引きこもりを一貫して擁護する立場から論陣を張っている。

著書

『『新しいうつ病論-絶望の中に見える希望』(雲母書房 2003年)
『引きこもりを恐れず』(ウェイツ 2003年)
『人格障害論の虚像-ラベルを貼ること剥がすこと』(雲母書房 2003年)
『別れの精神哲学-青春小説論ノート』(雲母書房 2005年)
『やさしい発達障害論』(批評社 2007年)
『自閉症論の原点-定型発達者との分断線を超える』(雲母書房 2007年)
『16歳からの〈こころ〉学-「あなた」と「わたし」と「世界」をめぐって』(青灯社 2009年)
『やさしいうつ病論』(批評社 2009年)
『発達障害は少年事件を引き起こさない「関係の貧困」と「個人責任化」のゆくえ』(明石書店 2009年)
『精神鑑定とは何か 責任能力論を超えて』(明石書店 2010年)
『不登校・ひきこもりを生きる』(青灯社 2011年)他

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