#21世紀の楕円幻想論、#隣町珈琲、
貨幣の出現は、早く・安く・最小の労力で、という合理信仰を加速させました。私たちが日々さらされている金銭合理主義は、絶えず賃借関係を精算し、更新、リセットしていくシステムだと平川克美さんは語ります。しかし、それは本当に合理的なのか…?
合理・不合理、等価交換・贈与、相互扶助・利己的な欲望などなど。私たちは相反するかに見える二項のどちらかだけしか選べないわけではないはずです。わかりやすい二項のどちらかしか見ないのはごまかしであり、異なる価値観いずれをもはらみながら生きているのが現実ではないかと指摘する平川さん。
戦後間もない1946年に花田清輝が綴ったエッセイ『楕円幻想』に、人というのは強制されたわけでなくとも正反対の価値観に変わり得ると感じたという平川さんが贈る『21世紀の楕円幻想論』。
成長しない経済の時代に適合する「やりくり・折り合い・すり合わせ」の術をお楽しみください。
◆平川克美著『21世紀の楕円幻想論 その日暮らしの哲学』(ミシマ社)
◆撮影場所:隣町珈琲 HP